船木 芳朗
  • Author:船木 芳朗
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船木の音沙汰
船木の感動・思い・考え・伝えたいこだわり情報を・・・・・
うつ病経験を漫画に 「うつトンネル」の向こうで待っています
漫画家の田中圭一(55)は、40代なかばから原因不明の不安や恐怖にさいなまれるようになった
うつ病と診断されてから、症状が消えて安定するまで実に10年
「この経験を伝える義務がある」とルポ漫画『うつヌケ』を上梓した田中が、「うつトンネル」の中で苦しんでいる人たちに伝えたいことは――

家まで5分の路上でぼうぜんと立ち尽くす
この1月、10年間苦しんだうつから脱出した経験を、ギャグ漫画家・田中圭一が1冊にまとめた
『うつヌケ』(KADOKAWA)がそれだ
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自身の経験だけでなく、うつから復活した人たちにも取材し、漫画でレポートしている
重くなりすぎない表現ながら、経験者にしかわからないうつの苦しみのリアルをすくい取っている
この本は話題を呼び、発売から3カ月で20万部を超えるベストセラーになっている

田中は、自らのギャグの作風と、手塚治虫や藤子不二雄といった著名な漫画家のタッチをハイブリッドしたパロディギャグ漫画でコアなファンを持つ
歌手のものまねをする芸人がいるが、その漫画家版といえばわかりやすいだろうか
田中が謎の苦痛に悩まされるようになったのは、漫画を描き始めて20数年が経過した2005年ごろ
どんな音楽、映画に触れても心が動かない
記憶が曖昧で漢字を間違える
活字が頭に入らない
最寄り駅から帰宅途中、家まで5分のところで突然歩けなくなってぼうぜんと立ち尽くす……といったつらい状態が続いた
栄養不足を疑いサプリを飲んだり、血行が悪いからかもしれないとサウナに通ったりしたが改善せず、はたまた男性更年期かと思い男性ホルモン値を測ってもらったが異常なし
さまざまな可能性を探ってみたが、消去法で考えていくと、残るはうつ病だけだった
「まさか自分が」と思ったが、心療内科医を受診すると予感は的中
「あなたのうつ病は一生もの」とまで言われた

「うつトンネル」には「出口」がある
当時田中は漫画家のかたわら、平日はソフトウェアメーカーで営業マンとして働いていた
営業成績は振るわなかったが、精神安定剤を飲みながら勤務を続けた
40代なかばの自分には再就職は難しいと考えたからだ
しんどい生活も10年になろうかというとき、コンビニで1冊の本をみつけた
タイトルは『自分の「うつ」を治した精神科医の方法』(宮島賢也)
読むと、自分がなぜうつになったのかが腑に落ちた

「うつの原因は、会社を辞めればいいのに決断できず、『俺は何もできないダメ人間、会社のお荷物だ』と自分を責めたことだと気づいたのです
不安や不眠は体が発する『警告』だった
それを無視して自分を攻撃し続けたことがうつを呼んだわけです」
脱出するには、その逆、自己肯定をすればいいというアドバイスも書かれていた
つまり、口に出して自分を誉めて自己暗示をかける
効果的なのが朝、目覚めた直後
そのときは潜在意識と顕在意識の壁が曖昧になっているので、言葉が心の奥に届きやすいのだという

田中は本に書かれていたことを実行してみた
すると、効果は3週間後に現れた
笑う時間が増えたのだ
気分は前向きになり、連日さいなまれていた未来への恐怖と不安は次第に軽減
2カ月後には、「陽射しが気持ちいい」と感じられるようになった
同じ頃、リストラを宣告されるが、落ち込むどころかチャンスと捉えられ、希望する会社に再就職することができた
「自分がやりたい仕事に就ければ、こんなに楽しいのだとつくづく思いました
漢字を間違えたり記憶が曖昧になるといった後退した能力が、うつを脱出してよみがえってきたのも何よりうれしいことでした」

すべての人に当てはまるわけではないが、田中の場合、1冊の本との出合いがうつ脱出のきっかけになったのだ

うつの症状があまりにつらかったとき、50歳の誕生日に自殺すると心ひそかに誓っていた
当時は、「うつというトンネル」に「出口」があるなど、想像もつかなかったからだ
うつには出口がある――それを伝える義務が自分にはあるんじゃないかと思い始めたのは、その頃である
うつヌケのポイントは「人から必要とされること」
ではどう描くか
漫画にしようと着想した当時、漫画家の好物をその子どもに取材してレポートする「ペンと箸」をオンラインメディアで連載していた
取材がもともと好きだし、うつから脱出した経験のある人に話を聞けば、今まさに苦しんでいる人が出口を見つける手助けになるのではないかと考えた

ミュージシャンの大槻ケンヂ、AV監督・代々木忠、小説家・熊谷達也、哲学研究者・内田樹など15組16人への取材を敢行した
話を聞いてみると、同じうつ病なのに、原因や脱出するきっかけはそれぞれ違った
しかし、多様な体験談をよく見ていくと、共通点があることもわかってきた
興味深かったのは、あるライターの話
人から必要とされることがうつ脱出のポイントだと言っていたのだ
大槻ケンヂの「うつの最中は、ライブがすごく救いになった」という証言と重なる
田中自身も、なぜつらい中でも漫画をやめなかったのかといえば、達成感を味わえ、自分が必要とされていることを実感できたからだった
それによってうつの重症化を食い止められた部分もあったという

ヒット連発のゲームクリエイターのエピソード
人それぞれにうつの「出口」へと向かっていく(提供:KADOKAWA)
読者にはうつ病の患者も数多くいる
病院にいく直前で回避した人から、15年間も入院している人まで幅広い
重症の人でも漫画ならば読めることがわかったのは大きな発見だった
医師を信じることも大切
『うつヌケ』を出版したことで、田中のもとには多くのうつ病患者の声が届くようになった
その実態を知るにつれ、田中は思うことがあった
それは、根拠なく医師や薬を否定するようなネット上の書き込みは要注意だということである
「実際には、薬や医者で治っている人がけっこういることがわかった
治ったら、あまり書き込みはしないような気がするんですよね
ですから、あまりネットのレビューなどに惑わされないようにしてほしいし、できる限り自分で正しい情報を集めて判断することをおすすめします」


独身
誰とも話さない日にはひとりカラオケをやる
自宅近くのカラオケボックスで、沢田研二や郷ひろみなど70年代の歌を熱唱(撮影:幸田大地)
田中さんを取材したのは3月。本が売れてさぞ絶好調かと思いきや、少しうつ傾向なのだという。よくあるぶり返しで、とくに3月から4月のような季節の変わり目には症状がでやすいと話す
ただ、原因は気温差であることがわかっているので、無理をせず、ひたすら夏を待つ構えだ
うつのトンネルに入ってしまっても抜け道はある、入りそうになってもそれを避ける方法がある――そう思えるだけでも、気分が軽くなる

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うつ病退職
不当訴訟で精神的苦痛」横浜地裁判決

IT会社がうつ病で退職した元社員の男性(28)を相手取り約1270万円の損害賠償を求めた訴訟で、横浜地裁(石橋俊一裁判長)は30日、「不当訴訟によって男性が精神的苦痛を受けた」として、逆に会社に110万円の支払いを命じた

判決などによると、男性は2014年4月、神奈川県内のIT会社に入社したが、長時間労働や上司のパワハラが原因でうつ病となり、同12月に退職した
会社が15年5月に「詐病で退社して会社に損害を与えた」と提訴してきたため、男性も反訴した
判決は
「会社側が主張する損害は生じ得ない」と指摘
訴状が届いた直後から不眠を訴えるようになるなど男性が精神的苦痛を受けたと認定した
男性の弁護士は「退職後の報復的な損害賠償請求は労働者を萎縮させ、『辞められない』被害を生む」と話した

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引きこもり“無職中年”の侘しすぎる日常に密着――社内トラブルからうつ病発症。破産&離婚に自殺未遂も
精神を病み、仕事も辞め、誰にも会わずに一人でふさぎ込む……
今、そんな「ドロップアウトする中年」が増えている
そこからなんとか再就職を志しても、昨今の雇用情勢は彼らに決して優しくはない
ここでは、ある「引きこもり中年」のケースを紹介しよう

社内トラブルで居場所をなくし、破産&離婚
自殺未遂まで起こす

~横溝真志さん(仮名・52歳) 無職歴 1年4か月~
「会社に人生を狂わされた」と語るのは、20年以上働いた会社を2年前に辞めた横溝さん
上司とのトラブルで職場に居場所をなくし、妻とも離婚
今は安アパートに独り暮らしで、月16万円の失業給付金と12万円の障害年金に頼る

「物流関係の仕事で、本当なら今頃は管理職としてバリバリ働いているはずでした
でもある日、上司が発注ミスで会社に大きな損害を出し、その責任を私一人に押し付けてきたんです
濡れ衣なのに信じてもらえず、一気に信頼を失って出世コースからも外されてしまい……
同僚や上司らの態度も露骨に冷たくなりました
常に厄介者のように扱われ、気がついたらうつ病と診断されていましたね」

 妻からも邪険にされ、長期欠勤をとるたび会社からは「病気に甘えている」と文句を言われ続けた

「味方が誰一人いない状況でどんどん自暴自棄になり、借金をしてまで外車を買ったり、月に50万以上も風俗嬢に貢ぎました
借金は500万を超え、マンションを手放し、離婚して会社も辞めた
自分の人生が虚しすぎて大量の睡眠薬を飲んで自殺をはかったこともあったけど、死ねませんでした」


偶然地方から様子を見に来た母親に発見され、一命を取り留めた横溝さん
「もう自分の過去を一切思い出したくない」と語るが、一人暮らしの部屋の隅には、物流関係の専門書や仕事の書類、夫婦茶碗が今も無造作に置かれていた

「今は買い物と図書館に行く以外がずっと家でネットをするかテレビを見るか、という生活
失業保険の給付が6月で切れるので、状況はさらに悪くなるはず
働こうにも、障害年金2級なのでまず採用してもらえません
親は『介護をするなら年金を分けてやる』と言ってきますが、今の自分には人の介護なんて……まず無理ですよ」


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42歳、年収170万円生活のリアル「両親が倒れてしまったら、生きていく自信がない」
近年はうつ病などを理由に会社を辞める人が多いが、再び働き始めても収入を大幅に減らすケースも目立つ
37歳のとき、うつ病で都内の大手家電メーカーのSE職を辞めた藤村陽介さん(仮名・42歳)は、茨城県の実家で2年間の引きこもりを経て3年前に在宅ウェブデザイナーとして社会復帰
しかし、年収は前職の680万円から170万円と75%の大幅ダウンだ

「前の職場では24時間体制のシステム管理の担当で日勤と夜勤が交互にあり、トラブル対応で残業や徹夜は当たり前でした
でも、ある日を境に外出はできるのに、会社に行こうとすると玄関から動くことができなくなった
結局、会社は辞めざるを得ませんでした」


実家に戻ったあとは、そのまま療養という名の引きこもり状態に突入
それは「仕事を再開した今も生活サイクルはあまり変わっていない」と話す
実際、昼過ぎに起きてからはカップ麺の遅い食事を取りながらネット動画を眺めているうちに夕方に
それからようやく仕事に取りかかるが、19時には同居する両親と夕食のためにリビングへ

「正直、両親は今の僕の状態をよく思っていません
『できれば会社で働いてほしい』、
『日中は近所の目があるからコンビニに行かないで』

って
まあ、気持ちは理解できるので適当に受け流していますけどね
ただ、会社に勤めたり、在宅でも仕事量を増やすのは難しい
そうするとまた自分が壊れてしまいそうで怖いんです
年収170万円は確かに少ないけど、外で働けない今の自分がメンタルをこれ以上悪化せずに働けるギリギリの額なんです」


仕事をするのは週5日
それも夜10時にはきっちり仕事を終え、それからはオンラインゲームを楽しむ
そして、明け方には床に潜る日々を送っているが、そんな生活をいつまでも続けるわけにいかないことは本人も自覚している

「今は継続して仕事の依頼がありますが、5年後10年後も仕事があるとは思えません
幸い今は実家なので出費を抑えられ、年間50万円は貯金できるし、年金も一応払えています
でも、一番の不安は70代の両親の健康面
今は元気とはいえ、いつ介護が必要になってもおかしくありません
僕自身がこんな状態のうえ、親の介護なんてできる自信ありませんよ……」


週刊SPA!2月28日号では「年収100万円生活」に密着した特集を・・・
いまの日本社会では決して他人事ではないリアルに触れてほしい


<家計表>

月収 14万2000円

住宅費 0円

食費 4万円

外食費 6000円

水道光熱費 0万円

通信費 8000円

その他雑費 3万円

ローン・借金 0円

こづかい 1万4000円

――――――――――――――――

収支 +4万4000円

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いわゆる“冬季うつ病”について、その由来も含め正確に理解する
「冬季うつ病」とは「季節性気分障害」の一つ

いわゆる「冬季うつ病」については、その言葉が先行してその実態が誤解されている懸念もあります
そこでその由来を含めて何であるかを、権威ある情報源に基づき再確認したいと思います

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まず最初に、「冬季うつ病」という言葉自体は、国際的な精神医学の二大診断基準である米国精神医学会(APA)のDSM-5と世界保健機関(WHO)のICD10のいずれでも存在しない病名だということです
例えばDSM-5では、それをうつ病の中の「季節的パターン」を持った「季節型」とし、冬とは特定していません
この「季節的パターン」を持った気分変調を、1984年に米国の精神医学者ノーマン・ローゼンタールが「季節性気分障害」(Seasonal Affective Disorder [SAD])」と命名したといわれています
彼は南アフリカ生まれで、後に米国北西部に移住していますが、その中で彼自身が気候の変化による気分や行動の変化に気付き、季節の変化が気分に及ぼす影響について関心を持ち研究に至った、とのことです

つまり「季節性気分障害」という概念は、季節が気分に影響するというもので、必ずしも冬だけを指していません
春でも夏でも起きうるというものです
そして「冬季うつ病」は、この「季節性気分障害」の一つという位置づけということです

「冬季うつ病」の症状の特徴と診断基準

「冬季うつ病」もうつ病の一種なので、その症状は一般のうつ病と同じといえますが、ただし特徴的な症状も挙げられています
例えば以下のものです

イライラ感
疲労感/エネルギーの低下
過眠
炭水化物を多く含む食品を非常に食べたくなる
体重の増加


「冬季うつ病」の診断基準ですが、前述のDSM-5では以下のようになっています
1. うつ状態が毎年特定の季節に始まり、特定の季節で治まる
2. 以上の状態が過去2年間続いている


つまり、通常のうつと違って「季節的要因」がはっきりしていること、また一年だけの症状では確定的な診断には至らない、ということです

「冬季うつ病」の原因及び治療法と予防法

まだ決定的なことは分かっていないものの、以下の要因が関係していると考えられています

1. 体内時計の変調
秋・冬の日照時間の減少が体内時計を変調させ、うつの気分をもたらす
2. セロトニンのレベルの減少
日照時間の減少が、脳内の化学物質(神経伝達物質)の一つで気分に影響するセロトニンを減少させ、それがうつを引き起こす
3. メラトニンのレベルの変調
季節の変化が、睡眠や気分に関係するホルモンであるメラトニンのバランスを乱す

「冬季うつ病」の治療法ですが、これも基本的には一般のうつ病の治療と同じといえます
つまり薬物療法(抗うつ薬)と心理療法(カウンセリング)です
ただし、「冬季うつ病」特有の治療法が一つあります
それは「光療法(Light therapy)」です
これは簡単に言えば、非常に明るい光源の下で一定時間過ごすもので、不足する日光を補うというものです

次に「冬季うつ病」の予防ですが、メイヨークリニックによれば、知られている予防法はない、とのことです
ただ、症状が出る秋や冬の前に早めに治療を始めると悪化を防げる可能性がある、と述べています

「冬季うつ病」に対する私の個人的体験・意見

実は、私は一度「冬季うつ病」と診断されたことがあります
それは私が米国ウイスコンシン大学大学院に留学していた1996年の冬です
その年は何十年来の寒波で気温が零下20度以下に下がり、冬休みにアパートに閉じこもっていました
そしたら気分が落ち込み、大学の診療所に行くと「うつ病(季節性気分障害)」と診断され、抗うつ薬と光療法及びカウンセリングの治療を受けました
しかし春先になっても気分がよくならず、結局夏過ぎには大学を休学して日本に帰国しました(なお、その後復学して卒業しましたが)
この経験から「季節性気分障害」の確定診断は意外と難しいのでは、と感じました

また、冬に気分が落ち込むなど心身の機能が低下するのは、動物が冬眠するのと同じで、気候の厳しい冬に対応するため進化の過程で身につけた一種の「適応機制」といえます
したがって著しい障害が出れば治療するのは当然ですが、そうでなければその状態をある意味必然としてありのままに受け止めることも必要ではないか、と思います

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